ホーム暖炉・薪ストーブ基礎知識人にも環境にも優しい暖炉・薪ストーブ

人にも環境にも優しい暖炉・薪ストーブ

 刻々と形を変え揺れ動く炎。暖炉、薪ストーブしかり、花火、お盆の迎え火、送り火、キャンドルの炎などおもてなしや人が集まるところには火が使われております。火の魅力、ありがたさは、いにしえより変わることはありません。
火を使うか、火を嫌うか。ここが人間と動物の違いです。自然とかかわり、体を使い、頭を使って作業してきた私たちは、炎を眺めることにより、考える、感じるといった生活技術を身に付けていました。

1960年代後半までは、住宅、電柱、枕木、その他日用品、そして燃料としての薪、炭など日常生活のあらゆる場面において、当たり前のように木は使われていました。1940年代ごろは、かまど、いろり、風呂など家庭で使われるエネルギーの7割近くは森林からのものであり、薪はエネルギーの中心として身近な存在でした。

戦後のエネルギー革命により石油、ガスの普及、それに伴い薪、炭の需要は、落ち込み続け、自然エネルギーの関心は薄れ、山は下刈りもされず荒れていき、きのこも生えない状況になったところも少なくありません。国土の7割が森林という恵まれた環境にある我が国にもかかわらず、薪利用、生産量は主要国の中でも最低となり、生活の中から火が遠ざかりました。地域によっては、間伐された樹木は放置、あるいは清掃工場に運ばれているそうです。エネルギーの源だった木々がゴミとして処理されているのが現状です。

 自然に目を向け、エコに対する意識は年々高まりつつあります。ライフスタイルも多様化し、薪の需要もわずかながら増えています。
これからのキーワードは、サスティナブル(持続可能な世界)、自然、環境、幸せな暮らし。二酸化炭素を吸収し成長する木々からできる薪を燃やして排出される二酸化炭素は、もともと大気中に存在したもの。二酸化炭素の増減には影響のないカーボンニュートラル。これら再生可能な資源とともにあるのが暖炉・薪ストーブです。
また最新の薪ストーブは先進国の厳しい環境基準をクリアした機器がほとんどです。
これらを上手に利用することにより環境負荷の軽減にも役立ちます。

 自然からの贈り物である薪を燃料とする、暖炉・薪ストーブは、人にも環境にもやさしい暖房であります。
家の中で自然とふれあい、炎を眺め、心豊かな生活を味わう。暖炉・薪ストーブが環境と向き合う日々の生活の一助になればと思っております。

火のありがたさの基本は安心、安全です。設置をお考えの際は、日本暖炉ストーブ協会(JFSA)認定技術者のいる専門店へご相談ください。

<< 薪の入手方法